第27回「地域発信の為に」【織物参考館“紫”森秀織物(株)代表取締役長谷川博記】

2010年10月9日 12:00 PM

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【成功させよう「群馬デスティネーションキャンペーン」第27回】
 群馬DCプレキャンペーンが終わり、これからの本番に向けて様々な準備がこの群馬県の各地域でなされていくと思います。
 『観光キャンペーンですよね、自分には関係無いな』と、片づけてしまわないで下さい。
 群馬県・自分の住む地域の魅力を発信できる大チャンスです。観光に訪れるお客様が旅行として訪れるこの機会に、文化や歴史まで体感いただき、地域の独自性にほれていただければ、地域経済や、産業の振興にまで関わる可能性が高いのです。移住・長期滞在のきっかけにもなると言えます。
 群馬にお住まいの方であれば、生活の中で、大小の差はあっても少なからずその影響を受けると思います。全国のお客様、企画が本県に焦点を当ててくるのです。この機会を見逃してはいけません。
 桐生地域も、東部エリアの拠点として、様々な魅力が発信できるように行政・市民・各事業所が一体となって準備を進めている所です。
 この地域には、貴重な文化遺産が点在しています。近代化遺産であるノコギリ屋根の工場、有形文化財に登録されている重要な建物、それだけでも魅力的なものであるのに、その建物、場所が保存されているのではなく、活用されて事業所や、市民スペースとして活かされ、生き生きとした場所になっているのです。もちろん、繊維製品の生産地として成立している事も強みだと言えます。
 群馬DCで、注目されていくエリアになることは確信していますが、その生き生きとした地域の営み、文化まで感じ取ってもらえる見せ方、アピールを思案しているところです。
 織物に代表される桐生の独自性をいかにアピールし、来訪された方に見るだけでなく、文化にも触れていただき、歴史を感じていただかなければきっと一過性で終わってしまうでしょう。お客様がただ期間中にだけ増えてそれで終わってしまっては、本当のキャンペーンに成りえないと考えます。違う季節にもう一度来てみたい、次回はあの名物料理が食べてみたい、家族で遊びに来てみたい、着物を来て歩いてみたいなどの感想がもらえる事がキャンペーンの成果だと言えるでしょう。
 織物参考館“紫”でも、織物・染物だけでなく名物料理やイベントとコラボレーションした体験企画をプレキャンペーンで打ち出し、参加者からは大変好評を受けました。事業所・行政がそれぞれに機能するのではなく、連携して一体となってこの地域の魅力を発信する事ができれば大成功につながると確信しています。
 普段は、これだけのイベントや事業が一斉に発信される事が無いので、あふれそうな情報の中から連携できるイベント、お互いに協力して発信できる事業など、まちを上げて一体となる絶好のチャンスだと言えます。新たな試みもできる機会であり、地域産業が不況・経済閉塞感を吹き飛ばせる事につながる可能性も見出せます。
 私自身も、見逃すことなく色々な情報を拾えるようにアンテナを張って来年の本番を迎えていきたいと思います。桐生の魅力・群馬の魅力があふれんばかりに発信できるよう頑張っていきたいです。

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