第28回「訪れる人々の心に花を咲かせたい」【片品村振興公社花の駅・片品「花咲の湯」副支配人 星野重雄】

2010年10月14日 12:00 PM

【成功させよう「群馬デスティネーションキャンペーン」第28回】
 尾瀬の郷・片品村。2000㍍級の山々に囲まれ、美味しい水と美味しい空気、昼夜の寒暖差が生み出す美味しい野菜、隣近所同士が和気あいあいと暮らす生活。住む人々からしてみれば当たり前のようにあるものが、一度片品村を離れた私はとても貴重であるものと気づきました。このように、貴重なものが見過ごされている例は数限りなく、それらを経済の視点から見て如何に掘り起こしていくことができるかが、発展のキーポイントであり、課題でもあります。
 約230戸の小さな集落・片品村花咲(はなさく)は、上州武尊山に懐かれ、日本武尊にまつわる伝説などが数多く残る地域です。花咲という地名も、日本武尊が東国の平定に来たことに端を発していると言われています。
 今から約20年前、「何か地域一体となって取り組める活動を」と、地域の有志が道路沿いに花を植え始めました。その後、この活動は住民の皆さんに大きな影響を与えました。「外から来る人に喜んでもらいたい」という意識が自然と芽生え始め、住民の皆さんが積極的に花を植えるようになりました。昭和39年にスキー場がオープンして以来、観光が大きな産業であるこの地域にとってはとても重要な変化であったと思います。
 その後、住民の皆さんによる「花咲おらぁのむらづくり推進委員会」が発足。将来の花咲を見据え、「地域の拠点施設」の建設を要望し、100回を超える会議で議論を重ね、村・農協・花咲地区全戸出資により、平成10年10月に「花の駅・片品 花咲の湯」がオープンいたしました。
 以来、施設をお預かりする立場の私どもとしては、常に地域の農業観光振興や住民の皆さんの活動拠点としての施設であることを基本に地域密着型の運営を心掛けております。つまり、地域あるいは村の利益のために外部から多くのお客様に来ていただくことを常に考え、様々なイベントはもちろん、心温まる接客、真心込めた料理の提供、徹底した施設の衛生管理、センスのある花飾り、そして魅力ある直売所づくりなどを柱として運営を行っております。
 特に、農産物直売所では、地域の小規模な農家でも気軽に出品でき、通常スーパーで売られているような野菜とはひと味違った商品が並びます。春には山菜やアスパラガス、夏にはとうもろこしやトマト、秋にはかぼちゃなど、これらを求めてわざわざ遠方からお客様がお見えになり、「片品の野菜は美味しい」との評価をいただいております。この声が農家にとっては励みとなり、美味しい野菜作りにさらに努力するといった元気が生まれ、経済的にも豊かになる。このような良い循環が生まれています。
 あまり有名な観光地ではありませんが、元気のある地域です。元気のある場所にはおのずと人々が集まって来ます。来年開催される群馬DCが一つの起爆剤となり、さらに多くのお客様に訪れていただき、地域の元気と魅力を伝え、「花咲」の名の通り心に花を咲かせ、そしてまた訪れていただくことができればと心より願っております。

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