第17回「DCはきっかけづくり」【わたらせ渓谷鐵道社長 樺澤豊】

2010年7月29日 3:30 PM

【成功させよう「群馬デスティネーションキャンペーン」第17回】
 来年開催されるデスティネーションキャンペーン(DC)のねらいは、「観光による地域活性化」「イメージアップ」「情報発信強化で地域おこし」です。今(7月~9月)はプレDCの真っ盛りで各地で着々と観光資源の掘り起こしが進んでおり、今までとはひと味違った盛り上がりが見られます。
 しかし、あまりにもDCが強調されているため、DCが目的となってしまい終わった後はどうしたらいいのかと真剣に考えている人もいると聞いていますが、DCはきっかけづくりです。DC開催がきっかけとなったせっかくの盛り上がりが一過性で終わらないよう、また、DC後も地域活性化への取り組みが継続するために、限られた人や団体だけではなく、いかに多くの市民が同じ気持ちで参加できるかが課題であると思います。そのためには、それぞれの生活の中での観光に対する位置づけも違い、どう取り組んだらいいかわからないという多くの人が、観光で恩恵を受けられるような、取り組んで良かったという実感がもてるような、地域の大きな連携が必要ではないでしょうか。
 さて、わたらせ渓谷鐵道(わ鐵)は、沿線市民の生活路線として、沿線地域の活性化を担う観光路線として地域と地域を結び、沿線の皆さんと協働・連携した魅力的な地域づくりが役割の一つであると考えています。互いに盛り上がって相乗効果でWINWIN、双方が勝ち組になる。そして、地域が活性化すれば人も集まり、鉄道にも乗っていただける。地域が元気になることが、わ鐵も元気になることにつながるわけです。
 ですから、基本はいつもDCの考え方で、沿線の恵まれた自然環境、文化、歴史を最大限に生かし、また、JR、東武鉄道等と連携した企画列車や企画商品の開発、登録有形文化財を活用したイベント開催、グッズ商品・名物弁当の開発やホームページ・携帯電話を活用した情報発信など、沿線観光の魅力向上にも取り組み、お客様に楽しんでいただく努力を惜しみません。
 トロッコ列車指定席化、トロッコ列車イルミネーション、ナイトトロッコ、アテンダント、地産地消のやまと豚弁当やグッズ等がストーリーとテーマ性、ちょっぴりユーモアをおりまぜたパブリシティーリリースによってテレビ、新聞、雑誌等多くのメディアに取り上げられたこと、最近のグリコプリッツのCMのロケ地にもなったこと等がこのところの増客への追い風になっています。
 また、プレDCのJRとの連携企画で、8月28日(土)、29日(日)に、首都圏のお客様を乗せたトロッコ列車「風っこわたらせ号」が高崎駅から両毛線桐生駅経由での直接乗り入れが実現しました。これは平成10年以来12年ぶりということで話題となっていますが、わ鐵の素晴らしさを首都圏の多くのお客様に知ってもらえることはもっと大きな効果があると思っております。
 観光とはそんなに難しいことではありません。例えば、この地域にしかない各家庭で食べている地元の味をお出しするとか。今の時代、お客様はそこでしか体験できない、そういう素朴さを求めています。地域の隠れた資源を掘り起こして、それをいかに売り出すかだと思います。あなたの周りに観光資源はいくらでもあります。あなたの生活そのものが観光かも?

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