第24回「これからの観光…体験と新発見」【東吾妻町観光協会会長 轟徳三】

2010年9月18日 12:00 PM

【成功させよう「群馬デスティネーションキャンペーン」第24回】
  従来からの観光のスタイルというと、全国に名が通る温泉地に大型観光バスを数台連ねた団体が繰り出すという形、あるいは大資本による都市地域へのテーマパークが造成され、そこに全国から多くの誘客を図るというものがスタンダードであったものです。
 この形態は、我が国の高度成長の時代を反映したもので、人々は高価な利潤を求めた経済活動の中で働き、その余暇を観光の中において日頃の生活から離れた空間を探したものだったのかも知れません。
観光のすがたも時代の変遷により、その形態に変化が現れているのは事実で、著名な観光地一辺倒のものから、全国的には埋没しがちではあるけれど、地域の中に確かに息づいている中小の温泉地の存在も見直される時代となっています。
東吾妻町は、典型的な中山間地域にあり農業を主産業とした地域形成がなされ、集落と農地の背後には広大な森林が連なり、清涼な空気の生成と、山地で育まれた湧水が幾筋もの沢となって水田の用水や中小河川に注がれて、まさに農村の原風景を形づくっています。
 また、各地域には豊作への祈願と感謝を捧げた「祭り」が継承され、生活スタイルが都市化する農村にあって心のよりどころとなる祭りの姿は、人々が地域を再認識できる舞台ともなっています。
 全国的に都市と農山漁村の交流が活発に行われつつありますが、当町においても都市に住む人々に来ていただき、野菜の収穫の体験をしていただく試みが始まっています。
 店頭に並ぶ前の野菜本来の姿を畑の中に発見して実際に収穫し、畑で出会う生産農家の方々とのふれあいと交流が、何よりの収穫であってほしいと思います。
 そのほか、現在、当町が新たな観光資源として整備している地域が「須賀尾宿」です。旧信州街道の宿場町であった須賀尾地域に、昨年度から屋号看板や案内看板を設置しています。将来的には農産物直売所やお休み処などを整備し、人々が散策しながら楽しめるスポットにしていきたいと考えております。
 これからも観光客を引きつけるため、群馬デスティネーションキャンペーンのメインタイトルである「わくわく体験、新発見」をテーマに事業展開をしていきます。 
 従来からの当町の観光資源である岩櫃山、浅間隠山、吾妻渓谷をはじめ、地域に息づいてきたそれぞれの効能をもつ温泉と素朴な温泉宿、野菜の収穫体験や須賀尾宿の整備など多様な観光スタイルに合わせられるよう、さらなる磨き上げをしていきたいと思います。

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