事実と真実

2020年7月16日 9:00 AM


 新約聖書には四つの福音書がある。マルコ、マタイ、ルカ、ヨハネという4人の作者がイエス・キリストの生涯をつづったものだ。そして、その内容は微妙に異なっている。イエスがある行為を行ったことを記述している時も、イエスの言葉や行動、周りの反応などが書き手により違うのだ。
 そして、その違いが聖書にリアリティーを与えている。全員が同じことを書いていたら、かえってその方がうそくさい。全員で口裏を合わせていたとも思える。
 「事実は一つだが、真実は無数にある」という言葉がある。イエスの生涯という事実に4人が真実を見いだそうとして、4人なりの解釈が生まれたのだろう。
 実は客観性を提示するのもまた非常に困難だ。文章にはどうしても主観が入る。どの動詞や形容詞を使おうかと考えた時点で、客観ではなくなる。写真やビデオなら客観的に真実が映し取れるかといえば、そんなこともない。・・・続きはこちらから

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